モハマドの後任のマレーシア首相に就任した。 3月11日 - WHOが新型コロナウイルスの感染拡大について、パンデミック(世界的流行)相当との認識を示した。 3月24日 - 日本 新型コロナウイルスの世界的流行に伴い、本年夏に日本・東京都で開催を予定していた東京オリンピック・パラリンピックについて1年程度の延期が決まった。 31キロバイト (3,819 語) - 2020年4月28日 (火) 16:55 |
新型コロナ危機の「Stay Home」は我々にとって世紀の一大事だが、先の大戦に比べれば大したことではないのかもしれない。
中学生の時に長崎で原爆を体験した87歳の僕の母など全く冷静で、「○○ちゃんは大丈夫ね?」とむしろ孫のことを心配してくれている。
ところで緊急事態は全国一律であと1ヶ月ほど延びるようなのだが、そんなに延ばして社会や経済は大丈夫なのだろうか。
メディアは延長を好意的にとらえているようだが、命の方がお金より大事なのだから、好意的にならざるを得ない。
僕は朝5時頃には起きて、2時間ほど新聞5紙とSNSをチェックするのが毎日の習慣なのだが、
最近はその時間の割合が半々位になっている(コロナ以前は9対1で新聞だった)。
あまりにもわからないことが多い未知のウイルスについては、知ったかぶりする既存メディアばかりを信じるより、
SNSの中にある有益な情報を拾い上げることも実は効率がいい事に気づいたのだ。
で、最近SNSで「集団免疫」について2人の専門家が興味深い指摘をしていた。
1つ目はFacebookの友達の伊藤隆敏さん。米コロンビア大教授の有名な経済学者で日銀総裁候補に名前が挙がる人だが、
「シンコロナ日記」という投稿が面白く、毎日読んでいる。
4/23の投稿によるとNY州が行った抗体検査では陽性が14%(NY市は21%)。これはPCR検査の感染者の10倍以上になる。
伊藤氏はこの数字を「素晴らしいと思った」と書いている。抗体検査の陽性率が高いことは「グッドニュース」で、
「集団免疫は営業再開の根拠になる」とも書いている。この評価には感心した。
実はその前日の4/22にもう一人のFacebook友達である「チョモ」が同様の投稿をしていた。
チョモとは妻の幼馴染で慶応出身、業界では有名な心臓外科医の岡本一真氏のあだ名なのだが、
彼の古巣の慶応病院で、新型コロナ以外の診療目的で入院した患者全員(妊婦と思われる)にPCR検査をしたところ陽性率が6%だったというのだ。
チョモは医療崩壊と介護崩壊を阻止できれば「だいぶん状況はよくなる気がする」とした上で、
「また飲みに行ける日がやってくる気がした」と、このコロナ危機からの脱出を予言している。
つまり2人の優秀な経済学者と医師の話を総合すると、新型コロナの集団免疫(6~7割が抗体を持つことを言うらしい)が進行しつつあり、
医療と介護が崩壊しないよう「自粛」のブレーキとアクセルを上手に踏めば、光明は見えてくる、ということらしい。
集団免疫は英国がいったん目指したが、医療と介護がついて行けず、高齢者の死亡が激増することに世論が耐えきれなくてすぐに挫折した。
スウェーデンは今もやっていて、すでに抗体率が25%に達していると自慢しているが、人口比の死者数が日本の50倍を超えているのに成功とは言えない。
日本の死者は456人(5/1現在)だが、これが50倍の2万人になり、うち半数が高齢者施設での集団感染ということになれば安倍政権は吹っ飛ぶだろう。
新型コロナの死者(特に高齢者)が日本で極端に少ないのは日本の医療と介護が優れているからではなく、
医療の効率化が欧米に比べ遅れたことが功を奏したからだ、と指摘する医師がいる。もちろんそれだけではないが、
理由はどうあれ日本は先進国で唯一ロックダウンをせずに事実上の集団免疫政策を取り、死者数も低く抑え、それがもしかしたら成功しつつあるのではないか。
【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎県生まれ。立命館大学経済学部卒。
フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「報道2001」キャスター等を経て現在、上席解説委員。
https://www.fnn.jp/articles/-/38295